不惑14 | 神様と二人三脚 

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不惑14

07 03, 2012




母が退院して
教会に帰ってきました。

「もう病院には行きたくない」
そう母は言いました。

ヘルパーさんに来て頂いて
母のお世話をして頂き、
わたしは、
家事と育児と教会の御用を
させて頂く日々が始まりました。

整形外科に入院中の頃から
実は
わたしの心に
母を避けたい気持ちが
正直ありました。

なんで心から
全力で介護してあげたい
という
気持ちになれないのだろう、
そういう自分が嫌でした。
でも心にまったくの余裕がないことも事実でした。
時に母に対して
キレることもありました。
母の前で大泣きすることも
ありました。
母が一番辛かっただろうにと
後になって思うのですが、
その時は、
病床の母を責めてしてしまう
どうしようもない自分、
病に苦しむ母に
どこまでも甘えようとする
弱い自分でありました。


僅かの間は、
穏やかな日々が続きました。
このまま実はどんどん
元気にならせてもらえるのかもしれないとも思え、
余命半年と宣告されたことも
わたし自身が忘れかけていました。

しかし、
母の食欲は段々となくなって
いきました。

ある日、買い物に出た時、
母の大好きなたこ焼きを
買って帰りました。

母は嬉しそうに頬張りましたが、
「味が違う」と言って
それ以上は食べませんでした。
大好きなたこ焼きでさえ、
美味しく感じられなくなっていることに
ショックを受けていました。
わたしもショックでした。

母は、退院出来たから
また教会の御用に使って頂きたい
と願っていました。
その願いが母にとっての
希望の光でした。

しかし、体力はどんどん
衰えていくばかりでした。

母はそれに抵抗するように
ある日、二階のお広前で
お参りしたいと言い、
ヘルパーさんとわたしとで
介助して二階に上がり、
お広前にお参りしました。

でも結局は、一度きりで
それが最期の参拝になりました。

たまに母は
初孫である長女をあやして
くれました。
もう、眼は殆ど見えていないらしく、顔もボンヤリにしか
見えないと言いました。
でも「鳩ぽっぽ」を歌って
くれました。
母は昔は歌が上手な人でした。
わたしは、幼い頃
母に典楽のお琴を
教えてもらいました。
それに母の歌う
「神人の栄光」が好きでした。

でもその頃の母の歌声は
弱々しくかすれ、
「あーあ、歌も歌ってあげれんようになってしもうたね」
と、力なく笑うのでした。

ある日の朝、
母が言いました。
「昨日夢の中で、
お父さんが迎えに来たんよ。
でも、わたしゃまだそっちにはいかれん!って言って
連れて行こうとする手を
振り払ったんよ」
と力なく笑いました。

わたしは、へえーと相槌をしながらも、
心では、
笑えずにいました。

4月の末になり、
教会の天地金乃神大祭が
近づいてきました。

その頃から、

「みんなのお邪魔になっては相済まないから」と
人目を避けるように
奥の寝室に引きこもるように
なりました。

そして迎えた5月4日の天地金乃神大祭にも、
母は暗い寝室で独り寝ていました。

大祭が終わり、
お直会を母の元へ
持って行くと、
冷たいビールとお刺身を
「美味しい、美味しい」
と嬉しそうに頂いていました。
わたしもその母の喜ぶ姿に
ホッとする思いがしました。


そして、夜になり、
主人とお手伝いにきて
下さっていた主人の両親と
晩ご飯を頂いている時、
母が寝室からわたしを懸命に
呼ぶ声がしました。

行ってみると
母が肩が猛烈に痛いと苦しむ様子を見て、
これはタダごとではないと思い、
救急車を要請しました。

救急車に運ばれていく母の姿を見ながら、
「もう母は、教会に帰って来れないかもしれない」
と漠然と思いました。


本日も読んで頂き、
ありがとうございました。
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わたしは
金光教の教会に生まれ育ちました
現在は
生まれた教会を継いで
教会長として御用しています

会社員の夫と
3人のこどもたちに恵まれ
賑やかな日々を送りつつ
信心の稽古に励んでいます

このブログは
一枚のフォトと共に
主にわたしの過去と現在の
信仰生活について
綴っています。

自分自身の為に
わたしの有り様を見つめる為に
綴る日誌です。

さらに
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少しでも癒され
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ブログになることを
願いつつ綴るものです。

わたしにとっても
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日々の忙しさの中で
ついおざなりになっていることを
ひとつひとつ拾いあげ
改めて考え気づく場であってほしいと
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