不惑11 | 神様と二人三脚 

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不惑11

06 23, 2012




黄色いのは顔だけでは
ありませんでした。

母の体全体が
黄色くなっていました。
母はその頃
しきりに体の痒みを
訴えていました。

それが「黄疸」であることは、
明らかでした。

わたしは、
自分の妊娠のことで頭が一杯で、
主人が指摘するまで
母の異変に
全然気づいてあげられませんでした。

そう言えば、
その頃の母が、一段と痩せ、
食欲も減り、
横になることが多くなっている
ことに改めて気がつきました。

新年を迎え、
正月休みが明けると
すぐに
近くの小さな
総合病院を受診しました。

医師は血液検査の結果の
腫瘍マーカーの数値に
丸をつけながら、
「すぐに大きい病院へ行って
精密検査して下さい。膵臓ガンの疑いがあります。」
と言って紹介状を書いて下さいました。

母には、すぐにはそのことを
告げずに
とにかく精密検査を受けないと
いけないらしいから
とだけ説明し、
同じ市の別の総合病院に
行きました。

母はとても不安そうでした。
母にとって病院に入院する事は
初めてではありません。

母がわたしを出産する時、
母が脳梗塞になった時、
母が角膜移植をする時。
そして、その時は4度目でした。

でも、
とても不安そうにしていました。
わたしは、少しでも母の不安を
紛らわそうと
毎日病院に通いました。

主人が夜勤の日、
母のいない教会で
わたし独りの夜を
初めて過ごした日は
寂しくて仕方ありませんでした。

思えば母は、
ずっと教会にいました。
特に脳梗塞で左半身麻痺に
なってからは、
ほとんど教会にいました。
教会と同化するが如くでした。

その母が教会にいない。
そのことの、違和感、重大さに
心が震える思いがしました。


精密検査を受けて、
結果はすぐに出ました。
やはり始めの医師の仰る通り、
「膵臓ガン」でした。
しかもステージⅣで
余命半年だとアッサリ
告げられてしまいました。

母はよく背中の痛みを
訴えていて、2週間に一度は
町の小さな整形外科で
電気治療をしていました。
でも、治る気配はありません。
後から思えば、
それはガンの症状の
ひとつだったのです。

母には以前、
もしガンになったら
告知してほしいと言われていました。
でも、
本当にガンにおかさられて
しまった母を目の前に
とても告知など出来ませんでした。

そんなわたしに
担当の医師は手術をするか、
抗がん剤で治療するか、
選択を迫ってきました。

抗がん剤をしても
膵臓がんの場合、
延命はほとんど望めないと
思って下さいと言われ、
改めて膵臓ガンという病気の
難しさを思い知りました。

結局は、
手術をすることを
選択しました。
本人にはまだガンだと
言うことは話していませんでした。

しかし、手術前の医師の説明の時に
執刀医がガンであることを母に
告知して
しまいました。
今は告知するのが前提ということが
当たり前になりつつあるということを
その時に知りました。

でも母は、すぐにはそのことを
受け入れられず
何度も何度も医師に尋ねていました。

その母の姿に
「隠しててゴメン」と
心の中で謝るしかありませんでした。
と、同時に肩の荷が下りた気もしました。


数日後、手術を前に
母が覚悟を決めた様子で
わたしに言いました。

「わたしの遺言だと思って聞いてね。教会の後々のこと、よろしく頼みます。」

「大丈夫だから、心配しないで」
わたしは、そう母に言ったのでした。


本日も読んで頂き、
ありがとうございました。
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わたしは
金光教の教会に生まれ育ちました
現在は
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会社員の夫と
3人のこどもたちに恵まれ
賑やかな日々を送りつつ
信心の稽古に励んでいます

このブログは
一枚のフォトと共に
主にわたしの過去と現在の
信仰生活について
綴っています。

自分自身の為に
わたしの有り様を見つめる為に
綴る日誌です。

さらに
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